労災事故が発生し、療養補償給付を請求するときは、「療養補償給付及び複数事業労働者療養給付たる療養の給付請求書」(いわゆる「第5号様式」)を労働基準監督署に提出します。
第5号様式には労働者の氏名や負傷・発病の年月日・時刻などを記入しますが、特に重要なのが「災害の原因及び発生状況」です。
「災害の原因及び発生状況」は、
(あ)どのような場所で
(い)どのような作業をしているときに
(う)どのような物又は環境に
(え)どのような不完全な又は有害な状態があって
(お)どのような災害が発生したか
(か)負傷又は発病年月日と初診日が異なる場合はその理由
を詳細に記入することとされていますが、どのように書けばよいかお困りの方も多いと思います。
労働災害であるといえるためには、業務と怪我との間に一定の因果関係があることが必要とされています。
労基署の担当者は、「災害の原因及び発生状況」の記載を読んで、労災に該当するための条件を満たしているかチェックします。
書き方のルールがあるわけではありませんが、どのような状況で発生した事故なのか、予備知識がない人でも容易にイメージできるような説明をする必要があります。
運送会社の担当者なら読めばわかることでも、労基署の担当者にとっては状況が伝わりづらかったり、業界用語の意味がわからないことがあります。
手続をスムーズに進めるために、事故状況が具体的かつ正確に伝わる記載を心がけましょう。
労災給付の請求書の書き方がわからずお困りのときは、労働保険の専門家である社労士にご相談ください。
「災害の原因及び発生状況」の記載例
福岡市東区の倉庫で、4トラックの荷台に建設資材を積み込むため、トラックの荷台に上がり、荷締め機を使用して締め付け作業を行っていたところ、バランスを崩して約2メートル下の歩道上に墜落し、右足を骨折した。