ドライバー本人の希望があれば長時間労働をさせてもいい?

弊社(運送業)のドライバーが、運行収入を上げるために労働基準法や改善基準告示の基準を超えて働きたいと言っています。
本人の承諾があったことを証拠に残しておけば、労働基準法や改善基準告示の基準を上回る長時間労働をさせても問題ないでしょうか?

労働時間規制は強行規定であり、本人の同意があっても違反することは認められません。

労働者の希望や同意があったとしても、法律の基準を超えた長時間労働をさせることはできません。

法律の規定には「強行規定」と「任意規定」の2種類があります。
強行規定とは、当事者の意思に左右されずに強制的に適用されるものです。
一方で任意規定は、法律で定めが設けられているものの、当事者間で異なる合意があればその合意内容が優先されます。

労働基準法は使用者と労働者では力関係に差があることを前提に労働者の権利を守ることを目的とした法律です。
そのため労基法の規定は基本的に強行規定であり、当事者間の合意により覆すことはできません。

改善基準告示に関しても同様で、たとえドライバー本人の合意があっても基準を超えれば違反となります。

運送業では「たくさん走ってたくさん稼ぎたい」というドライバーが多いものです。
歩合給制が導入されている場合には特にその傾向が強くなります。

しかし、ドライバーの希望どおりに長時間労働を認めていれば、過労による健康障害や重大事故に繋がるおそれがあります。
労働時間をしっかり把握・管理し、長時間労働を抑制することが、運送会社の責任として求められています。

ドライバー不足に悩む運送会社は長時間労働をいとわないドライバーに依存しがちですが、無理な運行をさせてドライバーの健康障害や重大事故が起こってからでは手遅れです。

毅然とした対応を心がけましょう。

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